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日本酒

日本酒の復活へ 

2025.11.11 著者:sakesukiya

日本において酒造りは、およそ2000年前からともいわれ大変長い歴史があります。昨年はユネスコの無形文化遺産にも登録され、その独特な麹を使った酒造りに、海外からも注目される今日。近年日本酒やウイスキーをはじめ日本産の酒類は輸出増加を続け、日本食の海外人気とともに年々拡大をしていのです。

 他方、国内の市場に目を向けると、残念ながら日本酒は長く低迷を続けています。輸出量はまだシェア5%程度、製造蔵の減少は依然続き現在全国で約1300蔵あまり、この30年で半減中なのです。また、健康志向の高まりも需要減に影響していると思われます。

 このような伝統産業の栄枯盛衰は多くの業界でも見られますが、日本酒の場合その歴史から生活文化的な要素も強く、神社や生活行事と密接に関係している所が特徴。お宮参り、七五三に神前式、鏡開き、地鎮祭など、今も節目に行う神式行事には、日本酒は不可欠。なくしては困りますね。

 この大事な伝統的日本の酒造りを次世代へ発展継続させていく、商品やコンテンツの価値化を図るためのヒントは、世界の酒にあります。各国の有力な酒文化で良い手法、ブランディングやマーケティングを考えると、浮かび上がってくる事の一つ、「熟成」です。

 世界的に人気の酒、ワインやウイスキーの商品構成で、より高付加価値や話題性のある酒は、熟成させた酒が多いのです。「何年物のスコッチは〜」、「ヴィンテージワインを特別な日に飲んだら〜」、そういった話が日本酒ではできない?

 これからの時代に日本酒は「安い酒」から「選択幅ある酒」へ、変身を求められつつあります。

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